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【交通事故にあったときは】
【交通事故にあったときは】
交通事故を起こしてしまったりぶつけられたりしたときは軽微なものでも必ず警察に連絡しましょう。相手がたいしたことがないからいいですと言って立ち去ってもこちら側だけでもいいので必ず警察に連絡することが大切です。
ついおおごとにしたくない、急いでいるという事で警察を呼ばずに済ませがちですが後になって問題になることがあります。
躊躇せずに警察に連絡しましょう。
自動車保険の弁護士特約も必ず加入しておきましょう。弁護士特約があれば加害者、被害者どちらになっても弁護士費用の心配が解消されますので安心感は全然違います。
また、弁護士特約を使う時には弁護士は自分が信頼している弁護士を指定することができます。
ドライバーズレコーダーを使用されている方は必ずデータの確認を忘れずに。誤って消去したり上書きしてしまっては意味がありません。
交通事故に遭ってしまったときまず、どうすればよいのか
交通事故の被害者になったら
~初期行動~
交通事故の被害にあったら、どのように行動すれば良いのでしょうか。
意識を失うことが伴うような大けがを負ったのなら、病院で治療を受けるしかないのですが、今回は、体の一部を痛めたといった軽い怪我を前提とします。
行動すべき簡単な流れを示すと①警察を呼ぶ②事故の相手方の連絡先を確認する③病院に行って治療してもらう④病院から診断書をもらう⑤診断書を警察に提出する(⑥完治するまで治療を続ける)ということになります。
この流れのなかで、よく相談を受けるのが⑤診断書を警察に提出するという点です。事故直後に受診した病院で発行された診断書を警察に提出すると、当該事故は人身事故として扱われ、診断書を提出しないと物損事故として扱われることになります。
この違いは何かというと、人身事故となれば、運転手(加害者)は自動車運転過失致傷という刑事責任を負うことになり、それに加え、行政処分としての免許の点数も引かれ、免許停止等になる可能性が生じます。他方、物損事故扱いであれば、そのようなことは生じません。
そのため、加害者側から人身事故扱いにしないで欲しいと持ち掛けられるのはこれが理由となります。
また、物損事故だと誰もケガをしていないことになりますので、加害者側が加入している保険会社より治療費等は原則として支払われることはありません(手続き次第では保険会社に治療費を支払ってもらえる方法はあります)。
ですので、ケガをされた場合には、特別な事情が無ければ診断書を警察に提出して人身事故扱いにされるのが良いでしょう。
次によくある相談が、交通事故後数日して、治療中にも関わらず、加害者側から示談を持ちかけられた場合に示談してもよいかどうかという相談です。
加害者に求めに応じて示談された場合、その後、示談した金額より治療費等がかかったとしても、示談後に加害者から追加で支払いの請求することは困難です。
したがって、示談は治療を終了してからにしましょう。
交通事故の被害に遭われるといろいろと手続きをとらなければなりません。
治療を受けながら、よくわからない手続きをしないといけないというのは、精神的にかなりの負担になります。
交通事故の手続きに不安を感じたら、すぐに相談されるのが良いでしょう。
弁護士に相談するタイミングは、早いにこしたことはありません。
相談するだけでも気持ちが楽になるはずですよ。
交通事故における後遺症の判断
交通事故の被害者になったら
~後遺症について~
交通事故でケガをされたとき、まずは病院で治療されることと思います。
そのあと、気になることは、自分のケガが後遺症になるのではないかという点です。
ところで、この後遺症というのはどういうことでしょうか。また、だれがどのように判断するのでしょうか。
後遺症について、医師が判断すると思っている人もおられるかもしれませんが医師の役割は、後遺症かどうかを判断するにあたって、患者さんのケガの状況を診断書に記載することであって、医師が後遺症を判断するのではないのです。
すなわち、医師が書いた診断書をもとに、後遺症に該当するかどうかを判断する別の機関があるということです。実際には、自賠責調査事務所の調査結果をもとに自賠責保険会社が判断します。
次に、どういった場合に後遺症と判断されるのでしょうか。
そもそも、後遺症というのは、簡単に言えば、ケガが完治せず、このまま治療を継続しても回復する見込みがない状態のことをいいます。たとえば、関節の一部が動かなくなったりとか、失明したりというようなものです。
この後遺症の判断は、医師が書いた診断書とともに、MRI画像等、客観的な資料を参考にしつつ判断されます。
そして、交通事故のケガでの後遺症で、最も皆さんが直面する可能性が高いのが、首や腰が継続して痛むいわゆるムチウチというものがあります。
このムチウチも、痛みが継続的に残るわけですから後遺症に該当し得ます。具体的な後遺症でいうと「局部に神経症状を残すもの」(14級9号)というものになります。
ところが、このムチウチ症状が、後遺症の判断にあたって、最も厄介なものだったりします。
先ほども述べたように、後遺症に該当するかどうかは、診断書とともにMRI画像といった客観的な資料を基に判断します。
しかし、ムチウチの場合、首や腰に痛みはあるのに、MRI画像等には、その原因となるものが映らないというのが多々あり、診断書以外の客観的資料がない場合があるのです。
そのため、首や腰の痛みが残っているのに、後遺症と判断してもらえないという人が多数おられます。そして、その結果として、交通事故にともなう損害賠償も、けがに対する十分な補償を受けることができないということがあります(後遺症に該当するかどうかで、損害賠償の金額は大きく変わります)。
交通事故でケガをされた場合、後遺症が残らないことが最も良いことです。
しかし、中には治療を継続しても、痛みがなくならないこともあるでしょう。その場合、後遺症ということになりますが、後遺症の判断には医学的な面と法律的な面と双方に問題となります。後遺症についての適切な補償を受けるためにもお近くの専門家に相談されるのがよいでしょう。
坂口俊幸法律事務所 弁護士 奥田尚彦
交通事故の被害者になったら~弁護士に相談するメリット
交通事故の被害者になったら~弁護士に相談するメリット~
交通事故の被害に遭ったら、まず皆さんはどのように行動されるでしょうか。
たとえば、①警察に連絡する②病院に行く③家族に連絡するというのが思いつきます。
今回知っておいていただきたいことは、④「弁護士に相談してみる」ということです。
なぜ、④「弁護士に相談してみる」ことを勧めるかと言いますと、
皆さん、交通事故に遭った後、どのように手続きが進むかご存知でしょうか?、また保険会社との交渉をご自身で全てやっていくことに不安があるのではないでしょうか?
弁護士や保険会社で働いたことのある方を除いて、自信をもって大丈夫といえる人はほとんどいないと思います。
交通事故の処理は、警察での刑事手続はもちろんのこと、自賠責保険に対する請求、後遺症の認定請求等極めて複雑なうえ、関係機関も沢山あることから、一般の方がご自身だけで対応するのはとても難しいです。
しかも、交通事故の被害に遭った方は、このような手続の不安もさることながら、怪我が治るか、後遺症が残らないかを不安に思いながら日々治療に行かれているはずです。
そのため、そういった手続きの不安を解消し、治療に専念するためにも、弁護士に相談されることをお勧めします。
また、弁護士に交通事故の処理を依頼すると、保険会社との最終的な合意金額が増額する場合があります。
私が扱った事件で、後遺症もなく通院のみで治療が終了した方の事件があります。この事件では、当初、保険会社からの最終的な解決金としての保険金は約80万円でした。
しかし、その後、依頼者の掛かっていた病院のカルテを十分に精査して、保険会社と再交渉したところ、最終的に約160万円で解決することができました。当初金額から2倍も増額したということになります。
もっとも、弁護士に相談すれば、どの事件もこのように大きく増額するというわけではありません。
しかし、保険会社が提示する金額は総じて低い場合が多く、適切な示談金額になっていない場合があります。
そこで、私たち弁護士は、適切な金額を目指して保険会社と交渉します。
このように、弁護士に相談することで、事故後の手続きや保険会社との交渉の不安を取り除き、最終的な示談金額も適切な金額になるというメリットがあります。
他方で、弁護士費用が高くつくのではないかとの不安もあるかと思います。
この弁護士費用についても、色々とお話しすることはありますが、それは次の機会で。
担当:坂口俊幸法律事務所 弁護士奥田尚彦