【レナウンが民事再生を子会社から申し立てられた】
新聞報道によりますとレナウンは、5月15日に東京地裁へ民事再生法を申し立てられ、同日、再生手続き開始決定を受けたとのことです。
興味深いのはレナウン自身が申し立てた、のではなく子会社レナウンエージェンシーから民事再生を申し立てられた、ということです。
通常は対当事者会社自身が破産や民事再生の申し立てをします。それが普通です。ただ今回はレナウンエージェンシーという子会社が申し立てています。
破産や民事再生などの法的整理手続きは、異例ではありますが当事者会社ではなく債権者などの関係者が申し立てをすることができます。
今回はその異例にあたる場合で、会社の経営が混乱していて自ら申し立てができない場合ではないかと思われます。
なお当事者会社が申し立てをしたのでない場合は当事者会社の協力を得にくく法的手続きも難航することが多いです。
会社の経営は迷走していた。そんななかでのコロナウイルスの影響で法的整理をせざるを得なくなってしまった。さらに経営が混乱していて自らが申し立てを出来ず子会社が申し立てをした、そういうことだと思います。
コロナウイルスが引き金にはなっていますが、真の原因は経営不在、真の経営者不在だったということかもしれません。
緊急時を乗り切るには責任を取る覚悟のある真の経営者が必要ということを改めて思います。